クリムト、そしてシーレらが活躍した世紀末のウィーンの文化を知る 「ウィーン・モダン」展
グスタフ・クリムト《エミーリエ・フレーゲの肖像》1902年 油彩/カンヴァス 178 x 80 cm ウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz
19世紀末から20世紀初頭にかけてのウィーンでは、絵画や建築、工芸、デザイン、ファッションなどが垣根を越えて新しい芸術をめざしました。煌びやかで装飾性豊かなこの時代の文化は、今見てもモダンで斬新なデザイン性に驚かされます。
今回の展覧会はウィーンの世紀末文化を「近代化(モダニズム)への過程」という観点からひもとく新しい試み。18世紀後半や日常生活にもっと目を向けようとする文化運動ビーダーマイアー時代の作品からクリムトやシーレ、ウィーン分離派、ココシュカ、オットー・ヴァーグナー、ウィーン工房、アドルフ・ロースにいたるまでの油彩74点に加え、工芸やグラフィック、テキスタイルなど、約400点が展示されます。
グスタフ・クリムト 1862-1918
煌びやかな女性像や生と死のなかで究極の愛を選んだかのようなカップルを描くのが得意。1897年にウィーン分離派を結成。
グスタフ・クリムト《愛》(『アレゴリー:新連作』のための原画 No.46)1895年 油彩/カンヴァスウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz
グスタフ・クリムト《パラス・アテナ》1898年 油彩/カンヴァスウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz
エゴン・シーレ
28年という短い人生のなかで、青年期の生々しい叫びのような絵を残した。
エゴン・シーレ《自画像》1911年 油彩/板 27.5 x 34 cm ウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz
他にも、ウィーンの美的センスを存分に感じさせるファッションや家具、宝石なども充実しています。
《エミーリエ・フレーゲのドレス》(複製、1909年製作のドレスに基づく)コットンジャージー、シルクタフタ、オーガンザウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz
オットー・ヴァーグナー《カール・ルエーガー市長のための椅子》1904年 ローズウッド、真珠母貝による象嵌、アルミニウム、革ウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz
《ヨーゼフ・ホフマン《ブローチ》製作:ウィーン工房 1908-10年 銀、金箔、瑪瑙、アメジスト、赤鉄鉱、碧玉、トルコ石、月長石、珊瑚 4.9 x 4.9 cm International Friends of Wien Museum, A. P. Collection ©Asenbaum Photo Archiveグスタフ・クリムト《エミーリエ・フレーゲの肖像》1902年 油彩/カンヴァス 178 x 80 cm ウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz
会期:2019年4月24日(水)〜8月5日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
主催:国立新美術館、ウィーン・ミュージアム、読売新聞社
開館時間:10:00〜18:00※毎週金・土曜日は、4・5・6月は20:00、7・8月は21:00まで。 4月28日(日)〜5月2日(木)と5月5日(日)は20:00まで開館。※入場は閉館の30分前まで。
休館日:毎週火曜日 ※ただし4月30日は開館
入館料:
問合せ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
【巡回先】2019年8月27日(火)〜12月8日(日)国立国際美術館(大阪・中之島)