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現代写実画家が描きおろした100号以上の大作が並ぶ、ホキ美術館で「第3回 私の代表作展」が開催中


私の代表作展の会場風景

2010年11月3日に実業家で株式会社ホキメディカル創設者の保木将夫氏の写実絵画コレクションを公開する美術館としてオープンしたホキ美術館。この8年の間にそのコレクション数は350点から約450点へと増え、現在は保木博子氏が館長として美術館の運営をになっている。現在では日本に唯一の写実絵画専門の美術館として、国内のみならず海外からも鑑賞者が連日訪れている。

11月18日からスタートした「私の代表作展」は、同館が三年に一度行っているもので、今年で三回目となる。現代作家たちに「『私の代表作』となるような大作を美術館のために制作していただきたい。何を描くかは自由に決めてください」ということで依頼されるもの。画家たちにとっては、これまで描くことがなかった新たなテーマや実験的な作品に果敢に取り組むことのできる貴重な機会となっているといえるだろう。

今回は若手作家も加わり、新しい作家の瑞々しい感性に触れることができるのも魅力のひとつだろう。

石黒賢一郎「INJECTION DEVICE 2017」より

石黒賢一郎の作品は150号の平面と立体作品によるインスタレーション展示。サブカルやアニメを題材にしたもので、今回は変身美少女のオリジナルストーリーがテーマとなっている。

塩谷亮「月洸」

イタリア留学後はヨーロッパのモチーフをテーマとして描いていたが、最近は自信を日本人だと実感することが多くなり、今回は自宅近くの竹林をモチーフとして描いたという。夜半に散歩するなかで、どこか幻想的で怖さも感じる、また竹の表面の息づく気配といったような、実際に体感したリアリティを描きたいと思ったと語る。

小尾修「静寂の声」

野田弘志「崇高なるもの」OP.6

島村信之「夢の箱」

原雅之「薄氷の日」

藤田貴也「Portrait 」

1階のギャラリー1では、「理想の風景画—写真とは違う風景がここにある—」が同時開催中。森本草介や青木敏郎が描くフランスの地方、原雅幸が住むエジンバラ、石黒賢一郎のスペイン、島村信之の描く上高地など、風景画約40点が並ぶ。

会期:2017年11月18日[土]- 2018年5月20日[日]

休館日:火曜日、12月30日〜1月1日

開館時間:10:00~17:30(最終入館 17:00)※12月29日は16:30閉館

料金:一般1800円、高校生・大学生・65歳以上1300円、中学生900円、小学生以下無料(大人1人につき小学生2人まで)

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